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ファスティングとは? ~体に良い?悪い?気になる効果を徹底解説~
ファスティングとは?
ファスティングは、現代人のライフスタイルに合った健康法の一つです。 多くの人々は主婦や会社員など様々な役割を持って生活しており、忙しくて現実的にダイエットのための運動や、食事制限ができないという人もいます。 そこで、健康を見直すための方法として注目されているのがファスティングです。 もっと身近な言葉では「プチ断食」と呼ばれることもあります。 この記事では、ファスティングの基本について紹介し、初心者でもできる始め方を解説します。1.ファスティングの基本概要
ファスティングは、一定期間食事を制限することで、体内をリセットし、心身の浄化を目的としています。 ダイエット法の一種として紹介されることが多いですが、デトックスや健康・メンタル管理のために取り入れられることも多く、その本質や効果について詳しく理解することが大切です。 また、ファスティングにはいくつか種類があり、3食の食事をジュースと水に置き換える「ジュースクレンズ」や一定の短い期間断食するいわゆる「プチ断食」などがあります。 歴史的には宗教的儀式や健康法として古代から行われてきましたが、現代では美容や健康、精神的なリセットを目的に多くの人が実践しています。
2.目的と効果
ファスティングの主な目的は、一定期間食事をとらないことで消化器官を休ませて、体内環境をリセットすることです。 断食をしたり体内環境を整えることで、主に3つの効果が得られます。
デトックス効果
ファスティング中は、食べ物を体に入れないので消化器官が休まり、体内の老廃物が排出されやすくなります。
腸内環境が整い、肌の調子が良くなったり、慢性的な不調を緩和させることが期待されます。
メンタルクリア
ファスティングは、食事に対する考え方を見直し、心を落ち着かせる時間を得られます。
また、食事を抜くことで、血糖値の上昇や血液が消化器官に集中することを防ぎ、眠気を予防して集中力を高めます。
肉食動物が、お腹が空いているときの方が集中して狩りができるように、体内に食べ物がないことで我々人間の思考もクリアになります。
体重管理
食事制限を行うことで、カロリー摂取が抑えられるのでダイエット効果も得られます。
また、16時間以上食事をとらないことで「オートファジー」という体の機能が働き、体脂肪の燃焼が促進されることで、効率的に体重を減らせるようになります。
そのため、有酸素運動と組み合わせるとさらに効果的です。
ファスティングの効果一覧
- 体脂肪の減少
- デトックス
- 肌がきれいに
- 腸をきれいに
- 免疫力がアップ
- 慢性便秘の解消
- 食生活の改善
- 食事がおいしく感じる
- 血液をサラサラに
- 疲労感が取れる
- ストレスの軽減
- 肩こりや腰痛の軽減
- 寝つきが良くなる
- 冷え性の改善
- 集中力が高まる
トピック:オートファジーとは
オートファジーとは、細胞が自らの不要な部分を分解し、新しい細胞を生成することです。この体内現象は、東京工業大学科学技術創成研究院の大隅良典栄誉教授によって解説され、ノーベル生理学・医学賞を受賞したことで注目を集めました。ファスティングを行うことで、オートファジーが活性化し、体内の古い細胞が消費され新しい細胞に変換されます。そのため、老化防止や疾病予防への効果も期待できます。
参考:オートファジー研究が開く医学の新境地(2017年秋号)|内閣府
参考:オートファジー研究が開く医学の新境地(2017年秋号)|内閣府
3.断食との違い
断食は、特定の期間に食事を完全に断つことをいいます。 広い意味で言えばファスティングも断食の一種ですが、もともと断食には宗教的な意味合いが含まれています。
断食とファスティングの違い
断食
- 宗教的儀式や修行として行われることが多い。
- 水のみを摂取する、または完全に絶食することがある。
- 宗教で定められた一定期間行う。
ファスティング
- 健康や美容を目的に行われる。
- ジュースやスムージー、プロテインを摂取しながら行うことが多い。
- 短時間の断食を習慣的に行う。
4.注意点
ファスティングを始める前には、いくつかの注意点を理解しておきましょう。
また、失敗によるリスクもあるので可能であれば専門的なアドバイスを受けながら行うようにしましょう。
健康状態に注意
ファスティングは、一部の体質や持病を持つ人には適さないことがあります。始める前に医師に相談することをおすすめします。筋力が低下する可能性
ファスティングでは16時間の食事制限を行います。 それ以上の食事制限は、筋力の低下を招き太りやすい体になってしまうので注意しましょう。 また、プロテインなどタンパク質を摂取しながら行うようにします。水分補給
ファスティング中は、液体の摂取をしても良いことになっています。しっかりと水分補給をして、脱水症状にならないように注意しましょう。5.始め方
基本的なファスティングのやり方を紹介します。 ファスティングの基本は、「16時間食事をとらない」こと。 この原則を守れば、どのタイミングで始めても構いません。 また、脱水症状や栄養不足を防ぐために、ファスティング中はドリンクなどで水分をとることが推奨されています。 ここでは、2パターンの方法を紹介します。
昼食後に始める場合
- いつも通りに朝食と昼食をとる。
- その後、間食や夕食はとらず、連続で16時間の断食を行う。
- 朝食から食事を再開する。
一日の食事を8時間以内に収める場合
- いつも通りに朝昼晩の食事をとる。ただし、3食とも8時間以内に食べる。
- それ以降は何も食べずに過ごす。
- 次の日の朝食から食事を再開する。
2024年08月14日